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日本歯科審美学会第34回学術大会

大会長挨拶

「明日へとつなげる歯科審美」
 

日本歯科審美学会第34回学術大会 大会長
(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 先進治療科学専攻
顎顔面機能再建学講座 歯科保存学分野)
西谷 佳浩

 この度「明日へとつなげる歯科審美」をメインテーマとして、日本歯科審美学会第34回学術大会を開催させていただくことになりました。
本学術大会は2023年12月9日(土)、10日(日)に鹿児島県鹿児島市与次郎二丁目にある川商ホール(鹿児島市民文化ホール)で開催いたします。新型コロナウイルス感染症対策を行いつつ、教室員一同で皆様を鹿児島にお迎えできますことを大変楽しみにしております。
 Minimal Intervention Dentistryの概念の普及、接着性を担保しつつも操作性が簡素化された接着性材料やユニバーサルシェードの充填材料、新規漂白剤などの歯科材料の開発、口腔内スキャナー・CAD/CAMなどのDigital Dentistryの発展と国民の審美歯科治療に対する関心・ニーズの高まりによって、歯科審美学は進歩し、また今後も益々の発展を遂げることは想像に難くありません。
学術大会のテーマである『明日へとつなげる歯科審美』には、この高度に発展してきた歯科審美の最新の知見に触れていただき、明日への研究や診療へと活かし、また、今後も変容していく歯科審美に対する需要を満たし、それを超える発展のための一助となればという思いを込めています。
 本学術大会では、スペシャルセッションとして「審美歯科のQ&A 『~今さら聞けない、目からウロコの~ こんな時どうするシリーズ』(仮称)」を企画しました。日常の歯科審美治療を行う上で生じる疑問について、修復、補綴、矯正、歯科技工、歯科衛生、それぞれの専門家を迎えて解説していただきます。まさに明日への診療へ活かしていただきたい、そんな思いで企画しております。
また特別講演として、明海大学名誉教授の片山 直先生に色に関するご講演をいただきます。これまでの知識を振り返るとともに、これからの診療や研究につながる講演になると思います。
その他、学会主導型プログラム、ポスター形式での一般発表、市民公開講座などを予定しております。
 鹿児島での学術大会開催は、1994年に豊田静夫大会長のもとで開催された第3回アジア歯科審美学会(AAAD) / 第5回日本歯科審美学会(JAED) 大会併催以来の29年振りとなります。
 学会場となる川商ホールは対岸に鹿児島のシンボルでもある桜島が望める錦江湾に面した景色の良い会場で、鹿児島県の中でも最大規模の会場です。学会の他、コンサートや演劇、発表会等様々なイベントに利用され、鹿児島中央駅や天文館からバスも出ています。メイン会場である第2ホールでも900以上の座席を有し、座席間隔をしっかりと確保し、可能な限り感染対策を講じつつ、準備を進めます。懇親会についても、同様に感染対策に留意して会場近くのサンロイヤルホテルにて手配を進めておりますので、ご参加をご検討いただければ幸いです。また、新型コロナ対策の一環として、講演・発表については、後日オンラインでのオンデマンド配信を予定しています。
 大会開催地の鹿児島は、世界有数の活火山である桜島をはじめ、指宿の砂蒸し風呂、霧島温泉、屋久島や奄美大島等、豊かな自然に囲まれています。特に桜島は市街地から約4キロメートルに位置し、市街地からは24時間運航している桜島フェリーを使うと約15分で渡ることが出来ます。さらには幕末・明治時代を中心とした歴史的名所など見どころが多数あります。また鹿児島は黒毛和牛、豚、鶏の飼養数、鰻の養殖数、サツマイモ収穫量などが全国一位などの農業が盛んで、周囲を海に囲まれ豊富な新鮮な魚介も多く、学会へお越しになられた際には、ぜひ鹿児島のグルメもお楽しみいただければと思います。大会ポスターの中心にある薩摩切子は、薩摩焼、薩摩錫器等の鹿児島の伝統工芸品の一つであり、鹿児島を代表する観光名所島津家別邸「仙厳園」等でも見ることができます。また、背景に用いられているのは奄美大島伝統工芸品である大島紬の龍郷柄を用いています。
 本大会は鹿児島国体開催等の影響により、12月での開催と例年よりやや遅い開催となりますが、鹿児島大学大学院医歯学総合研究科歯科保存学分野の教室員および関係者一同、皆様を鹿児島にてお迎えできますことを大変楽しみにしております。